谷根千は、意外にも「坂」が多い場所として知られています。
それはこの立地が関係しており、上野大地と本郷台地にまたがっていることから、
昔は藍染川と呼ばれる川が上野公園の不忍池に流れていたのです。氾濫が多い川としても知られ、今ではこの場所は残っていません。このような立地が関係し、谷根千には魅力的な「坂」がたくさんあるのです。
・御殿坂
日暮里駅の北口を出て谷中方面に向かう途中にある坂になります。もともとは根岸方面に下る坂でもあり、上野寛永寺の住職の御殿がある場所だったことからこの名前がつきました。御殿坂を登ると「本行寺」にたどり着きます。
・お化け坂
文京区千駄木1丁目付近、薮下通りの近くに「お化け坂」と呼ばれる場所があります。両側を民家に囲まれているので狭い階段になっており、昼間でも薄暗いこと、ほとんど人が通らないこともありこの名がついたそうです。
・お化け階段
根津小学校の裏手にある「お化け階段」は登る時と降りる時の階段の段数が変わることでも有名で、登る時は40段なのに降りる時は39段になります。あなたも訪れたら数えてみると面白いのでは。
・富士見坂
荒川区西日暮里3丁目付近に「富士見坂」と呼ばれる場所があります。かつてこの場所から富士山を眺望できたことから名付けられたのですが、2013年にマンションができてからはこの場所では富士山を見ることができなくなってしまいました。富士山こそ見えないものの、日暮里の街を少し高い所から眺望できるスポットになっています。
・S字坂
本郷通りから根津方面に抜ける坂になり、比較的新しくできたばかりの坂になります。森鴎外の「青年」にも登場したことからS字坂と呼ばれ、「新坂」や「権現坂」などと呼ばれることもあります。S字坂を下ると根津神社に繋がっています。
このように谷根千には「坂」がたくさんあります。